平田オリザ / 講談社

小っちゃいな、目標。行こうよ、全国!
すべてはその一言から始まった。高校演劇は負けたら終わり。
男子よりも、勉強よりも大切な日々が幕を開ける。
ある地方の高校演劇部を指導することになった女性教師が部員らに全国大会の出場を意識させる。高い目標を得た部員たちは恋や勉強よりも演劇ひとすじの日々に。演劇強豪校からの転入生に戸惑い、切磋琢磨して一つの台詞に葛藤する役者と演出家。彼女たちが到達した最終幕はどんな色模様になるのか。
「もっと言いたい。死ぬほど稽古したい。」
「どこまでも行けるから、だから私たちは不安なんだ。」
「夢だけど、夢じゃなかった!」
「カンパネルラ! また、いつか、どこかで!」